コントロールしたい欲求と「こうなってほしい」の押し付け
休校期間が延びそうだ。
当初は5/6までの休校予定だったけれど、きっと5月末まで延びるに違いない。
ここにきて、どの学校でもそうだと思うけれど、自分の勤務校も慌ただしい。
Zoomによる職員会議が始まったりデータをGoogle driveで共有するようになったりと
今まででは考えられないことが次々と起こっている。
でも、これは学校が、自分が変わるチャンス。
今までやったことないこと、だれも経験したことのないことの連続だけれど
こういうときにしか変われない、ここで変わらなかったら何も変わらない
くらいの覚悟でいた方がいいように思っている。
さて。もちろん休校延長となると用意しなければならなくなるのが子供たちの課題だ。
わたしの学校は基本紙ベースの課題を週に1回出し、「下駄箱ポスト」でやり取りすることになった。
それに加えて動画も週に1回配信することになったと昨日連絡があった。(その1回は「算数」という限定なのだが…)
そこで、今までやったこともなかったので6年生の国語の小単元「話し言葉と書き言葉」で授業動画を試しに作ってみることにした。
ipadでパワーポイントを使って基本的な流れを作り、できたものをimovieに入れ込んで作ってみたのだが、思っていたよりも
簡単だった。
詳しいやり方はこちら。↓↓
https://kagakucafe.com/202004105851.html
できた動画をFacebookにアップしたところ、彼からコメントがきた。
いつも自分の行動を見つめ直すきっかけを与えてくれる大学の悪友やましーだ。
彼からのコメントにはこう書いてあった。
「なんつーかさ、話し言葉を伝えるために素材作ってるじゃん?
じゃなくて、(わざわざ作らなくても)まさしの日常の中に素材はありそうな気がして、それを動画にした方が自然って感じ。」
これを読んでぼくの頭をよぎったのは、またしても大学時代の悪友だいじとのある日のFacebookでのやり取りだった。
かなり長い時間やり取りしていたのだが、ざっくり言うと
「オレらは子供から出発してないよね」
ってこと。
目の前の子供たちが何をしたいと思っているのか、そこからスタートしていないと。
指導案考えるときは特にそうだけど、「子供たちにどんな力を身に付けさせたいか」という議論から始めることが多いけど
そうじゃないでしょって。
本当に子供たちはその力を身に付けたいと思っているの?
目の前の子供たちは何がしたいんだろう。
そんなところからスタートしたいよね、という話だった。
動画の話に戻すと、ぼくが作った動画からは
「教師のこうなってほしい、という願いの押し付け」と
「こんな力を身に付けさせたい、だからこうやって授業を進めるよ、という西田によるコントロール」を
とても、とても感じるのだ。
そして、それはぼくの深層心理にある教師観、授業観なのだと気づいた。
ぼくは子供たちに「教えたい欲求」が非常に強いのだ。
授業動画を作ることへのハードルが下がったこと、そして自分の教師としての深層心理に気付けたことは大きな収穫
と、捉えて日々精進していこう。
ダイレクトに伝わる思い
1週間の最後を告げる金曜日。
まだ先週の試合でやられたあばらが痛い。明後日も試合なのに…
今日はいつも以上に心穏やかに過ごすことができた。きっと、昨日観に行った平山小からエネルギーをもらったからだ。
5時間目は授業観察。社会。
沖合、遠洋、養殖、栽培漁業の中から1つ選んで、それに携わる人たちの工夫や思いを知ったり、長所、短所をおさえたりしてこれから日本が中心となって進めていくべき漁法をプレゼンする、というもの。
ここ最近2時間の子供たちの様子、ふりかえりを見ていてこの言葉がちらほら出始めてきた。それは
「調べても出てきません。」
「いいサイトがありません。」
なので、次のステップになるだろう「推測する」ミニレッスン。
「かつおの一本釣りではロボットが使われている」
という事実を発見した子のワークシートを使ってどんなことが推測できるかを考えてみた。
調べた事実をもとに
もしかしたらこうかもしれない。
ここにはこんな背景があるのかも。
と、思いを巡らせることも漁業に関わる人々の気持ちにせまるには必要なことなんじゃなかろうか。
今日もミニレッスン後に調査時間をとったんだけど、ハイライトは子供が電話していたときのこと。その子は養殖漁業について調べているんだけど、最後に電話先の方が
「魚を我が子のように愛情かけて育てています。そしてそれを大切に消費者のみなさんに届けることが僕らの仕事です」
といっていた。
養殖にかける思いがダイレクトに伝わってきて心が震えた。
紙面上で調べただけじゃわからない、漁業にかけている人の思い。
熱いです。
たかしの学校に行ってきた!
今日は日野市平山小学校の校内研究へ。
校内研究なのに自校以外の先生たちがたっっくさんいて面食らう。
ゴリさんと久しぶりすぎる再会。
たかしとも久しぶりすぎる再会。
そして前任校の方とのこれまた久しぶりすぎる再会。
そして新たな出会いも。
まさかの教育長から名刺いただくサプライズもあった。
さて。
学習の協同化、個別化を研究している小学校なのだけど、予想以上、いや予想をはるかに上回る学校でした。脳がもう、パニックです。
まず、何より子供たちが柔らかい。そして先生たちもやわらかい。そのせいか、めちゃめちゃ居心地がいい。ギスギスしていない。初めてきたとは思えないほどだった。
そして、全学年で学習の協同化、個別化が行われている。言葉にすると簡単なように聞こえるのだけど、学校をあげて協同化、個別化に取り組んでいることが本当にすごい。研究主任のたかしは校長先生のおかげだと言っていたけれど、たかしがここまで丁寧に試行錯誤しながらでも四月から作り上げてきたからだと思う。たかし、やるな。
2年生の算数も当たり前のように自由進度で進んでいるんだけど、学びのコントローラーを子供たちが持っていることが目の前の子供たちを見ていると分かる。友達と相談する子、もくもくと問題を解く子、タブレットを持ってきて問題を解く子とやっていることはバラバラ。でもとても落ち着いている。
そしてそして授業後は研究協議会。初めて一緒に座った人たちに自分が最近葛藤していることを話せてしまう。自分でもビックリ。これもきっと、平山小に一歩踏み入れたときから感じていた「居心地のよさ」がぼくをコンフォートゾーンから一歩外に出させてくれたんだろう。
最後は日野市独自のわくわくプロジェクトにも混ぜてもらい、みなさんと写真まで撮らせてもらって実にアットホームな研究協議会だった。
公立学校が変わろうとしている、変わっていく様を目の前で見ることのできた貴重な経験でした。
しかさん、たかし。誘ってくれてありがとう!
大切にしていること
運動会も無事に終わり、日常が戻ってきた。
そう言えば、この前に書いた「検定」はやらなかったみたい。
実行委員の子供たち
やる時間がなかったのか
やる必要がないと思ったのか
検定よりみんなで一緒に練習する方が大切だと思ったのか
それはわからないけど、子供たちの方がよくわかっているからとくに「検定やらないのー?」と声はかけなかった。
さて、今日はぼくの強みについて。
ぼくの強みはズバリ
「徹底的に子供たちと面白がれること」
①今日もギネス会社の子供たちが昼休みに企画した「1分間で3メートル先にあるバケツの中に紙飛行機を何機入れられるか」に他の男子と一緒に挑戦。
これ、めちゃ楽しい。
はしゃぐはしゃぐ。ぼくもはしゃぐ。
順番抜かされて男子同士がケンカになるくらい笑
ギネス記録は13機らしいんだけどぼくは1機。クラスギネスは4機。
②副さんが週案にコメントを書いてくれていたんだけどこれがまた嬉しかった。
「西さんが応援の練習の時に一生懸命にそして誰よりも楽しそうにしていたのが子供たちにとってなによりもの見本だよ。ありがとう!」
ぼくが大切にしていることが周りに伝わるのはうれしい。
子供の周りに子供と同様に面白がれる大人がいることは子供にいい影響しか与えない、という言葉を信じて明日も子供たちと面白がってきます。
毎年のもどかしさ
「なんでもっと練習しないんだろう?」
と子供たちを見て思ってしまう。運動会のソーラン節の話だ。
学年全体での運動会練習を見ている限り、フリを覚えていない、隊形移動はなかなかのバラバラ具合。見るに耐えない感じである。
「おらおらー!もっと練習せんかい!全然できてないんじゃー!!」
なんて言いたいのだがぐっとガマン。
考える。
「なぜ練習しないのか」
説①もう練習の必要がないほど仕上がっている。
説②できていると思いこんでいる。
説③練習したくない。てゆーか運動会キライ。
説①はあんまりいない。仕上がっている子ほどなぜか練習している。きっと楽しいんだろう。いわゆる「ソーラン節ハイ」である。
説②の場合はやる気があるパターンがほとんどなので(当社比)、撮った動画を見て、もっとこうした方がいいかもねぇ、ここもっとこうしてみたら〜?なんて言い合ったり、ぼくがアドバイスすることもできるんだけど、毎年ぼくがもどかしいのは説③だ。
そもそも運動会がキライなのでモチベーションの上げようがない。
表現の練習が苦手でキライでツライだけなのだ。
その子にとってはきっと運動会練習は苦行だろう。
とくにソーラン節はなかなかにハードな表現なのでなおさら。
今日は説③に当てはまりそうな子ってどーすればいいのかねぇという話を運動会の実行委員と語り合った。
彼らが出した策は「検定」。
出席番号順に5人ずつ休み時間、放課後を使って検定をやって足りていないところをアドバイスするらしい。
西Tも検定することになり、出席番号30番でエントリー。
さて、どうなることか。
結果は後日アップします!
ツイッター
今年の運動会はそーらんぶし。
子供たちと一緒に練習しているので筋肉が悲鳴をあげています。
早朝にジムで下半身いじめてからいくとなおさら。
そんな最近です。
今日は子供たち同士をつなぐしかけのこと。
今、クラスでツイッターをしています。
と、いってもオンラインではもちろんできない(やってみたらおもしろそーだけど)のでこんな感じでやっています。
最初は社会科で全員のふりかえりを可視化することを目的に始めたのですが、1つプロジェクトが終わった後、そのままツイッターの機能だけを残してクラスに残りました。ルールは以下の通り。
①人が傷つくことは絶対に書かない。
②いいね!と思ったらシールを張れる。もちろん返信もおーけー。
これだけ。
最近は運動会のことをつぶやく子が多いけど、ちょっと前まではタピオカがおいしいことやクラブでサッカーできるのが楽しみなことなど子供たちは自由につぶやいています。ゆるゆるです。
この「超アナログツイッター」に子供たちにガッツリ関係性を築いてもらおうという目的は一切ありません。
友達の投稿見て返信したり、いいね!したり、それを見て誰かと笑ったり。それでいい。いや、それがいい。
あとは「変化し続ける掲示」であることも魅力。
教室に掲示していても子供たち見ないでしょーと思われるもの(生活目標とか、学校だよりとか)が多い中で、この「超アナログツイッター」を子供たちはちょくちょくチェックしている。「子供のための子供による掲示」になっている。
まだまだいろんな副作用が出てきそうな予感がしています。
出てきたときにはまたここで書いていきたいなと思います。
まずは職場を耕すこと
前回の記事から早7ヶ月。。。
今日からまた、最近考えていることや授業のことを書いていこう。
最近の僕の頭の中(仕事に関すること)は8が研究で2がクラスのこと。
というのもワケありで「研究主任代行」という立場になり(このあたりはどなたか、会った時に、聞いてください…)、2月に研究発表を控えているので、なんかとかして研究を前に進まなくてはならないから。ちなみに国語で発表です。
リーフレット、紀要、指導案、パワポ…やること山積みで全く前が見えません。まさにゴリムチュウ。
そんな中、いつも頭をよぎるのは確か冬に参加したあおちゃん主催?のワークショップで石川晋さんが言っていた言葉。
「まずは職場を耕すこと。これがないと教科は入っていかない。土壌が耕されれば自然と教科に目がいく。」
これが頭からこびりついて離れない。そして、妙に納得している自分がいる。
なので、2月に発表だけど、今更感満載だけど、ぼくが最近、職員室でやっているのは
先生たちにとにかく話しかけること。
ぼくは今、5年の担任なので高学年の先生たちとは話す機会が多い。だから低学年、中学年、専科の先生のところに行っては話す。お菓子食べながら話す。その中身しょーもないことばかり。自分の子供のこと、筋肉の話、金曜の飲み会のこと。そしてバカ笑いする。そんなこと。
研究発表が終わったときに
「やってよかった!」
とみんなが思える研究にするために明日もバカ笑いしてきます。